毎回好評の佐藤青児さん(月見歯科クリニック院長、メディカルエステ・メディ カサトウ主宰。「さとう式リンパケア」考案者)のワークショップが大阪で開か れました。佐藤さんのリンパケアは、独自の理論と技法に基づき、歯科医療、美 容、凝り、むくみ、スポーツ指導などの領域で顕著な改善をもたらしています。 

実演を交えての解説には会場から何度も驚きの声が上がりました。

(大阪産業創造館2015年11月 1日) 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 「さとう式リンパケア」は「脱ストレッチ・脱筋トレ、揉まない・押さな い・引っ張らない・リンパは流さない」ことを特徴とし、常識とまったく異なり ます。このケアでは痛みを無理にとろうとしません。痛みは危険信号であり、が増水して警戒水域を超えたときに鳴りだすサイレンのようなものです。サイレ ンを止めようとするのでなく、水があふれるの防ぐという根本的な対処を考え ます。つまりフローを改善すればいい。人間の体は60%が水分からできていて、 そこには血液やリンパが含まれます。これらフローの改善には超微弱刺激、すな わちきわめて弱い力で触れることが有効です。 

 料亭のような薄味をいただいていると神経活動が活発になり味覚がとぎすまさ れますが、むやみに濃い味付けは神経を鈍化させます。それと同じで、マッサー ジやストレッチで揉んだり引っぱったりする力は強すぎるのです。血管から体液 がしみだしていく力は一平方センチメートルあたり20グラムで、超微弱刺激は それより小さく一平方センチメートルあたり5グラム。触れているか触れられて いないかという微かな刺激で触れていきます。超微弱刺激を与えることによって 筋肉も筋膜もゆるみ、フローは改善されていきます。 

 

―― 筋肉は細長い筋細胞が結合した構造で、細胞組織と細胞組織の間は綿のよ うなもので包まれています。綿に当たる部分は毛細血管から出てきた水分に満た されています。この綿の分厚いものが筋膜で、さらにそれを捩じって硬くしたの が腱です。 

 身体は皮膚という防水膜に包まれた中で、体液に満たされています。筋肉は縮 んだり膨らんだりすることで体液を取り込んだり吐きだしたりし、それによって 栄養素や酸素をとり入れて老廃物を吐きだしています。筋肉はポンプの役割をし ているため、縮んだまま固まってしまうと体液の流れが悪い循環不全になり、凝 りや痛みなどの問題が出てきます。 

 

―― ではどうしたらいいでしょうか。筋肉を拡張すればいいのです。このとき、 縮んだ筋肉を伸展させようとしてストレッチするのは逆効果です。ストレッチす ると筋膜は引っ張られますが、中の筋肉は収縮するので、綿と筋肉の間に剥離が 起こり、筋肉と筋肉の連携がとれなくなります。 

 筋肉がこちこちに硬くなった状態は、いわば絞った雑巾のような状態です。濡 れた雑巾を絞ると水が出てきて、残りの水は繊維の中に閉じこめられて硬くなり ます。これを叩いた引っぱったりしても硬くなるばかりであり、ゆるめるには 反対側に揺らしてやればいいのです。対象とする筋肉によって揺らし方は異なり ますが、捻じれているところに触れながら、選択的にほわほわと揺らしていきま す。 

 

―― 身体は一本の「筒」のようなものです。生命の歴史を振り返ると、太古の 昔、原始生物は筒状のものとして発生しました。口から養分を取り込みお尻から 排泄する筒状の体ができて、しだいに触角から目ができ、脳ができ、ヒレから手 足が生じたのです。 

 筒状の体に口ができたとき、ある筋肉を収縮させ別の筋肉を伸ばすことで口を 開閉するようになりました。それが屈筋と伸筋の始まりです。魚はヒレを動かす とき全身の筋肉を収縮もしくは弛緩させますが、両生類では胸ビレが腕になって 伸筋と屈筋の組み合わせを使い、爬虫類になると体の前面に屈筋群がきて関節の 裏側に伸筋群がきます。 

 

―― 日本人はもともと屈筋群優位の体の使い方をしていました。西洋のフェン シングが突くのに対して、日本刀は斬り込みます。鍬もノコギリも日本人は引き ますが、外国では押します。屈筋群が優位だったかつての日本では、飛脚は一日 180キロ、二人組で江戸から京都まで二日半で走りました。現代のトレイルラ ンニングの記録は24時間で170キロなので、これは驚異的です。 

 明治時代、ベルツという医者の記録によると、東京から日光までの110キロ を行くのに馬6頭を乗りついで14時間かかるところ、人力車では一人の車夫が 14時間半で着いたといいます。当時の人力車の重量はわかりませんが、いまの 人力車は230キロ。車夫はベアリングもなく舗装もされていない坂道を、大人 の客を乗せて走りきったのです。 

 

―― 首、肩、背中、膝が痛いというときは、必ず伸筋群側の関節部が痛んでい ます。リラックスした姿勢では伸筋群がゆるみ、屈筋群は筒状に体を支えていま す。脊柱起立筋などの伸筋群を使って「軸」で立つのは、ちょうどテントを立て るようなもので、脊柱に力がかかって湾曲しバランスを崩します。軸をなくすに はピラミッドのような四角錐にすればいいわけですが、このとき底面の頂点を無 限大に広げていくと円錐になり、さらにそれを筒状にすると原始生物の体である 「筒」に戻ります。 

 お互い支え合うべきところ、あえて軸を作って引っ張り上げるために、軸に過 度の負担がかかるというのは、家族や会社の人間関係にも当てはまりそうです。 背骨を軸に背骨で支えるのはやめて、「筒」で立つことを意識する。脊柱彎曲の お子さんのお母さんに立ち方の指導をしただけで、手術をしないですんだケース もありました。 

 

 

「さとう式リンパケア」のセミナーは全国で開催され、ネット上の動画でもケ アの基本が公開されています。よろしければご参照ください。 

 

 

 

 

 

佐藤青児さん(月見歯科クリニック院長、メディカルエステ・メディカサトウ主宰。「さとう式リンパケア」考案者)をお招きしてワークショップ「超微弱刺激と健康増進の可能性」を開催しました(東京ウイメンズプラザ 2015年9月15日)。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さとう式リンパケア」は肩こりや腰痛の軽減といった健康面の効果だけでなく、リンパの流れが促進されることによって新陳代謝が活発になるため、老化予防や美容効果があることも知られています。この記事ではお話のごく一部を再構成してご紹介します。(参考:佐藤青児さん著『「さとう式リンパケア」で肩こりを すっきり改善』)他にも古武道など多岐にわたるお話に引き込まれました。

 

 

「さとう式リンパケア」の基本は、超微弱刺激によって神経ネットワークを活性化することです。肩こりなどの痛みは具合の悪いところを示す赤信号で、痛みそのものに焦点を当てても痛みは大きくなるばかりです。まずは痛みのある場所を探して、流れが滞っているところを超微弱刺激によって調整していくことが大切です。

 超微弱刺激とは、触れられているのか触れられていないのかわからないくらいの、ごく弱い力でふれることです。これは、刺激が弱いと、神経ネットワークの樹状突起がそれを捉えようとして活発に動くようになるからです。

 具体的には「1平方センチメートルあたり20グラム以下の圧力で触ってください」と説明しています。この圧力は毛細血管から間質リンパがしみだしてくる圧力と同じであり、それ以上の圧力をかけるとリンパは毛細血管に押し戻されてしまいます。なでたり触れたりするときは、手のひらで「マイナスの圧」をかけるイメージをもつといいでしょう。

 一般にはこりにはマッサージがいいといわれますが、多くの方が体験しているように、マッサージ直後は気持ちよくなっても、しばらくするとまたこりが戻ってくるものです。なぜでしょうか。じつは、筋肉がこるというのは筋膜が張りつめた状態です。押したりもんだり叩いたりすると、筋膜が破れて、筋繊維も切れてしまいます。切れた筋繊維は再生すると以前よりも硬くなる性質があるため、マッサージをすればするほど筋肉は硬くなってしまうのです。

 しかも、強い刺激を継続的に与えていると、神経の樹状突起も鈍化してしまいます。これは、濃い味の料理を食べて続けていると舌が麻痺し、薄味に慣れた人は味に敏感になっていくのと似ています。

 

 こりには、身体を流れる体液が大きくかかわっています。リンパなどの体液は、筋肉がポンプのように縮んだり膨らんだりをリズムよく繰り返すことで流れています。しかし、筋肉が硬くなるとリンパがうまく流れなくなり、老廃物もたまって、筋肉がパンパンに張ってしまいます。

 筋肉が硬くなっている状態は、濡れたおしぼりをギュッとしぼり、手でしぼったままで水に浸す状態のようなものです。しぼった状態のおしぼりをいくら押したり引いたりしても、ほとんど水を吸いこまないでしょう。

 しかし、しぼった手をゆるめて、おしぼりをふんわりした状態にして水に浸すなら、たっぷりと水を吸い込みます。このように、まずは筋肉をゆるめてやわらかい状態に戻し、体液の流れをスムーズにすることが大切です。

 筋肉をゆるめるには、ストレッチがいいといわれますが、お勧めできません。硬くなった筋肉は、ストレッチではやわらかくなりません。硬くしぼったおしぼりはどんなに引っ張っても伸びないのと同じです。しかも、筋肉には引っ張ると反射的に収縮する働きがあります。ストレッチは筋膜を一時的に伸ばすだけで、のちに反動で筋肉はさらに収縮し、こりを悪化させてしまいます。

 

 筋肉をゆるめるには、以下のことが基本になります。

 

(1)軽くふれる。刺激を与えるのではなく、そっと触れることによって、脳に刺激を与えま す。

(2)ゆらす。動かなくなった筋肉を、端からそっと揺らして動かします。

(3)息を吐く。呼吸は、筋肉をゆるめるための重要な要素です。口から息をゆっくり吐いていくと、副交感神経が優位になり、体の力が抜けます。

(4)バランスをとる。体の前後・左右のバランスが偏っていると、筋肉が片方に引っ張られて過緊張を起こし、かたくなります。

(5)同調同期。一つの組織が動けば、隣の組織も同じように動き始めます。ゆるめたい筋肉の周りの組織をゆるめることで、その筋肉もゆるみます。

(6)努力しない、がんばらない、強制しない。全身の筋肉をゆるめるには、努力やがんばり はまったく必要ありません。

 

 「努力しない、がんばらない、強制しない」は「さとう式リンパケア」の哲学で、これは人生のさまざまな局面に当てはまります。

 たとえば、ダイエットでも、それが「いやな自分」から逃れるためなら、痛みに焦点を当ててマッサージするのと同じで、一時的には体重が落ちてもいずれリバウンドするでしょう。ダイエットするなら、まずはいまの自分を好きになり、さらに「すてきな自分」をイメージして、一歩一歩ステップアップすることが大

切です。

 

 こりの改善方法としては、「運動しなさい」「筋力をつけなさい」という指導もありますが、私はこちらもお勧めしません。むしろ、私は「健康のための運動は、しないほうがいい」と提唱しています。

 人の体は、栄養素と酸素をとりこんで燃焼してエネルギーを出し、二酸化炭素と酸化物を排出します。運動とは、ふだんより多い栄養や酸素を使って燃焼させるようなものです。筋肉が硬いときはリンパがうまく流れず、必要な酸素や栄養素が体にいきわたらない状態になっていますが、そのような条件で無理に運動するなら、体には有害な酸化物がたまってしまいます。

 運動の後に筋肉痛が起きているときは、体の中で酸化物が過剰に発生し、筋肉が化学的に破壊されています。破壊された筋肉は、ストレッチをしたときと同じように、再生されるとより硬くなってしまいます。

 筋肉は量より質が大切で、鍛えて強くするのではなく、赤ちゃんのようなやわらかい状態にするほうが望ましいのです。筋肉トレーニングをしないふわふわの赤ちゃんは、こりに悩むことはありません。

 大切なのは、運動することではなく、「運動できるような体に整えておく」ことです。楽しいならどんどん運動すればいいですが、運動はそれじたいが好きでおこなうものであって、「健康のために」という目的のもとにおこなうものではありません。

 体は動かすためにあり、車は乗るためにあります。つねに整備を心がけて動作確認するなら車は大きく故障しないように、筋肉をゆるめてリンパの流れを整えていたら、通常の運動で体が壊れることはないでしょう。

 会場ではいくつかの体験&実技指導も行われ、そのたびに即効性に驚きの声が 上がりました。 

 

佐藤さんはインストラクター養成にも尽力され、セミナーは全国で開催されると ともに著書も多数あります。(『「さとう式リンパケア」で肩こりをすっきり改善』 『アゴをゆるめると健康になる!肩こり、腰痛、疲れも吹き飛ぶ間質リンパの整え方』 『長生きしたければ、運動はやめなさい!』など)「さとう式リンパケア」はご著書で 図解され、ネット上の動画でも見ることができます。ご関心のある方は、ぜひご自身 で体験なさってください。

 

↓リンパケアで変身。。まるでエステのCMのよう!!

 

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