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天外伺朗さんの年頭所感(2015年)

 歴史的な低投票率を記録して総選挙が終わり、新しい年を迎えました。おそらく今後、よほど関心の高いトピックスが俎上に上がらぬ限り、投票率は低下を続けるでしょう。それは、嘆くべきことではなく、社会の自然な進化だと私は考えています。そして、投票率が30%を切った時、人々はようやく「議会制民主主義」が社会を治める制度として終焉に近づいたことに気づくでしょう。

 

 社会の進化というのは、人々の意識レベルの進化に支えられていますが、いまちょうど「後期自我」から「成熟した自我」へ移行しようとしております。「後期自我」の特徴は下記の通りです。

 

①    誰かに依存することなく、独立した自我が確立できている。

 

②    理性で自分を統御して、「立派な社会人」を演じることができる。

 

③    抑圧したシャドーの投影から行動のパターンが出てくる。

 

④    戦っていないと精神が安定しない。

 

⑤    すべてを「正義と悪」の構図で読み解こうとする。

 

⑥    自分と違う意見や価値観に違和感を覚え、説得しようとする。

 

⑦    自己顕示欲が強い。

 

 議会制民主主義というのは、まさにこの後期自我の特徴に立脚しています。自己顕示欲が強く、戦いが得意な人が立候補しますし、すべての議論が「正義と悪」のパ

ターンの中で激しく戦われます。多様性が許容されないので、多数決で一つの意見で全体を染め上げます。

 

 意識レベルの次の段階「成熟した自我」は、シャドーの自我への統合がある程度進んだ段階です。そうすると、戦わなくても精神は安定しており(戦いたいときに

は戦うことはできる)、上昇志向が減り、「いい・悪い」を判別せずに現状をそのまま受容するようになり、多様性を受け入れ、自己顕示欲が減ります。東日本大震災のボランテイアに行った若者と話していると、このレベルに達している人が増えている印象を受けました。やはり人類は進化しているようです。 

 

成熟した自我に達すると、自己顕示欲が低いので立候補しなくなります。候補者はみんな後期自我なので、ちょっとうっとうしいと感じてしまい、投票する気が失せるでしょう。したがって、社会が進化するとともに投票率はどんどん下がるのは必然的なのです。

 

  

そうだとすると、「議会制民主主義」に代わる、次の社会システムの設計に至急着手しなければならないのですが、それに気づいている人はほとんどいません。おそらく投票率が30%を切ってから、みんなは「大変だ!」と慌て始めるのでしょう。私は、このような社会の進化に基づいて、「次の社会システム」のたたき台を作り『GNHへ』(ビジネス社、2009年)という本を書きましたが、ほとんど反響はありませんでした。今後、活発に議論されるといいな、と思っています。

 

 

 さて「次の社会システム」はさておき、投票率の低下という身近な現象にも「社会の進化」という、とてつもなく大きな潮流が隠されていることに注目してください。私たちの一生は100年にも満ちませんが、社会というのは数百年、数千年単位の「うねり」の中で動いているのです。その「うねり」は、あまりにも大きいので私たちの目には見えません。「鳥の瞑想」などにより、自分や現実を客観的にみる訓練を続けていると、少しづつ見えてくると思います。

 

 社会の進化というのは、時間軸上の巨大な構図ですが、もうひとつ目に見えない巨大な構図があることに最近気づきました。それは、いまの日本を主として支配している大和民族が、アイヌなどの先住民族を虐殺してきた、という歴史です。

 

 1997年にアメリカ・インディアンの長老、トム・ダストウと知り合いました。彼が北海道に来た時に古戦場で日本山妙法寺の僧侶が浄霊の儀式を行ったところ、何百という木の鎧を付けたアイヌの霊が空に昇って行くのが見えた、と話してくれました。ちょうど彼はその時、カナダ政府に対する武力闘争を計画していたのです

が、気持ちが変わり、アメリカ東海岸から西海岸までの7か月に及ぶピースウオーク(平和の行進)を実行しました。途中で白人とインディアンとの古戦場では入念に浄霊の儀式を行ったということです。

 

 2012年5月には、岐阜県の洞戸というところで、ホロトロピックのベテラン会員6人「ビジョンクエスト」をやりました。これは寝袋ひとつで山の中に入り、3日間断食するという、インディアンの儀式です。その時サポートしてくれた神主さんから、日本列島全体が大きく変わりつつあるという話を聞きました。日本家屋は東北の方角を鬼門と称して結界を張る様式があるが、これはアイヌの怨念を防ぐためだったそうです。日本中の「戸」がつく地名は、アイヌの怨念を封印した場所だし、私たちが「ビジョンクエスト」をやった洞戸もそのひとつです。私たちは、そうとは知らずにアイヌの怨念を開放したのだというのです。そして日本中で怨念の封印が解け始めており、いまや鬼門の結界は必要なくなりつつある、というのです。

 

 逆にいうと、大和民族はアイヌなどを虐殺しつつ、九州から北海道まで追い上げ、怨念を封印して「戸」という地名を付け、激しかった東北での戦いの怨念を鬼門に結界を張って防いで、何とか生き延びてきた、ということです。そこには、表の歴史では語られることのない、とてつもなくどろどろした深い歴史がありそうです。

 

 人間の表面的には意識できない深層心理の動きに着目して「深層心理学」が生まれたように、目に見えない歴史の暗部や怨念まで考慮して「深層歴史学」あるいは「深層社会学」という学問が誕生するかもしれません。

 

 2014年5月に、来日できなかったホピの長老に代わって、私が剣山の頂上でパイプセレモニーを行いました。その時先導してくれた真言宗の口羽和尚が皆の弁当を集めて「施餓鬼供養」をやってくれました。それは結構すさまじいもので、浮遊霊の供養はこうやるのか、と納得しました。

 

 翌月、鹿児島のホロトロピック・ワールドで真言宗の村井和尚と二人で講演した時、2016年からアイヌの怨念を浄化する「日本列島浄化作戦」を開始する、と宣言しました。

 

 北海道のホロトロピックワールドは、たまたま「和合医療」の陰山康成医師のお弟子さんが札幌天外塾を受講されたご縁で、ホロトロピック札幌の西谷雅史医師とジョイントの講演会を2013年から開いておりました。陰山さんが、アイヌの女性長老、アシリ・レラさんに弟子入りして薬草の勉強をしている、ということから2014年の10月にはアシリ・レラさんにも講演をお願いしました。アシリ・レラさんは、上記のトム・ダストウが戦いをやめる決心をするきっかけになった方です。レラさんからは、怨念を封じる方法を伝授したのは空海だ、というお話がありました。真言宗の僧侶と一緒に浄霊をすることの意味もわかりました。

 

 2015年4月6日のホロトロピック・ワールドには、これらのご縁のつながった人たちが集います。2016年の「日本列島浄化作戦」のキックオフになるでしょう。5月30日―6月1日は、口羽和尚の先導のもと、出雲ツアーを行いますが、これもプレイベントのひとつになります。

 

 歴史は、必ず戦争や政争に勝ったものが自分に都合のよいように書き換えますから、世の中に正しい歴史などは存在しません。アイヌと大和民族の間に何があったの

か、その五千年以上にわたる歴史は永遠に闇のなかでしょう。しかしながら、鬼門に結界を張って「戸」の付く地名に怨念を封じてかろうじて生きている、というのはあまり健全ではないことは確かでしょう。いまちょうど、怨念が解け始めているようなので、それをさらに加速させれば、日本の運命ははるかによくなっていくと思っております。一緒に浄化作戦をやりませんか。 

 

文責 矢鋪紀子

 

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