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中健次郎さんの気功セミナーでの講話

中健次郎さんの気功セミナーが開催されました(2015.11.26)。お人柄とわかりやすいご指導で毎回好評を博し、次回を楽しみに待たれる方の多い講座です。ご指導の合間のお話の一部をご紹介します。気功の実際は『病気にならず長生きできる気功DVDブック』(中健次郎著、PHP研究所)をご参照ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 平均寿命を見ると現代は長寿社会のようですが、晩年は介護が必要になる方が多くいます。元気で過ごせる健康寿命は、平均寿命より10年ほど短いとされます。生き生きと楽しく長寿を迎えるためにも、気功はお勧めです。

 私の気功の先生がたは90歳代、100歳代でもお元気です。最近亡くなった118歳の先生は、足を怪我されましたが回復し、最期まで日常生活の自立を保って元気に過ごされました。そのような晩年を過ごしたいなら、早いうちから準備する必要があります。

 気功の前後で赤血球の状態がどう変わるか、比較した実験があります。『病気にならず長生きできる気功DVDブック』にはドクターコラムがあり、その一つ斎先生のコラムに、写真が掲載されています。気功する前は複数の赤血球が重なって混沌としていたのが、気功後、赤血球が一つずつきれいに離れているのがわかります。

 気功によって、細胞は瞬時に変わります。それは、すべての細胞はもともと常にいい状態を保とうとしているからです。細胞は最期まで完璧に生きようとしています。しかし、その力に蓋をしているのが私たちです。

 ストレス、栄養の偏り、運動不足などが続くと、細胞レベルから調子が崩れていきます。不眠、食事がおいしくない、排泄の乱れといった前兆を無視していると、やがて大病につながります。今日を境に、体の言い分を聴くようにして、最期まで元気に寿命を全うしましょう。

 

―― 気功はまず、肉体レベルに働きかけ、治していきます。全身の力を抜いて、全身の関節を同時に動かしていきましょう。足、腰、胴、腕、手、すべての動きを一つにしていきます。

 肉体のこわばりがほぐれると、「気の体」も整っていきます。人間には、肉体だけでなく「気の体」があります。「気の体」は肉体より広がりがあるため、それをオーラとして見る人もいます。病気になるときは、まず「気の体」に異変が生じ、オーラがくすむ、輝きを失う、ひびが入るといった変化が見られます。

 「気の体」を整えていくと、元気が回復します。仙人が深山で霞を食べるというのは、空間からエネルギーをとりこむことを意味し、そのために仙人は健康で長寿なのです。

 気功では、空間に満ちている清らかな気をとり入れて、上丹田、中丹田、下丹田などのエネルギーセンターを活性化させます。さらに、病気をつくる濁った気(邪気)を体から出すことによって、濁った気と清らかな気を入れ替えていきます。

 

―― 健康長寿には、腎を強くすることが大切です。腎はウェストのくびれの後ろにあり、東洋医学では「先天の気」が宿るといわれます。長寿をもたらすホルモンは小型の脂肪細胞や、副腎から分泌されます。気功によって腎を動かして いると、長寿ホルモンの分泌が増えます。

 肉体をホース、「気」を水にたとえると、腎を動かすことによって、ホースではなく、中の水そのものを動かすことになります。腎を動かすとは、じつはエネルギーの体を動かすことと同じなのです。

 講演会でこの話をしたところ、ある方から「神智学の本にも、腎を動かすとエーテル体が動くと書いてある」と聞きました。エーテル体は「気の体」のことであり、詰まった箇所があると、そこに対応する肉体に病変が現れます。

 腎を動かす気功と太極拳を教えてくれた先生は89歳で、いまも毎朝ゴルフを 楽しんでいます。 同じく89歳の別の先生は、たらいの水をすくった瞬間、手のひらの中に小さな キューブ状の氷を作って見せてくれました。先生は「頭の中をすっきりさせたら、 思いはすべて実現する」と言っていました。それは、エネルギー、意識、ものは、 すべて互いに変換されうるという意味でもあります。

 

―― 腎が動くことによって、ホースの中の水にあたる「気」が動き、そして肉体が動く。この順番が大切です。腎が動く前に肉体が動いたら、「気」が動かず、エネルギーが滞ってしまいます。

 肉体と「気の体」がくっついてしまい、「気の体」を肉体からずらして動かすのは 難しいのですが、気功の達人は、肉体ではなくエネルギーだけを動かすなど自由 に気をコントロールできます。

 イメージすることによって、下腹の中の「気」が動きだします。腎を動かすと、丹田 に「気」が充実してくるのです。

 腎を動かす気功では、体の中のエネルギーを感じてみましょう。このとき、意識をあまり強くもたないようにします。求めすぎたり気負いすぎたりせず、集中しているようで集中していない、見ているようで見ていない、聞いているようで聞いていない、リラックスした意識の状態です。眠っているようで眠っていない 感じ。心地よく、遊び半分で微笑んでいる感じです。

 

―― 腎を動かせるようになると、疲れがとれて若返ります。より精妙な「気の体」を動かしていると、宇宙ともっと深くつながっていきます。このつながりは、肉体のみにこだわっているときは得られないもので、武術や治療、芸術など、 すべての奥義と関係しています。

 健康問題をきっかけに気功を始める方も多いのですが、病気は「ほんとうの自分に還りましょう」というメッセージで、神の愛そのものです。宇宙は一人ひとりを愛していて、すべての人が進化するように、さまざまな出来事を起こしています。その意味ではどの出来事も完璧であり、それに気づくと、病気も事故も嫌な人間関係も、過去のすべてに感謝できます。そして、未来の不安もなくなり、宇宙の力、天の力にお任せする不動心ができるのです。

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